- 電験三種を目指しているんだけど、勉強時間はどれくらい確保すればいいんだろう
- 勉強時間を確保する良い方法はあるの?
電験三種(第三種電気主任技術者)の合格を目指す初心者にとって、「どれくらい勉強すればいいんだろう…」という悩みは、最初に立ちはだかる大きな壁ですよね。参考書に目を通した途端、そのボリュームに途方に暮れてしまう気持ち、私も痛いほど分かります。
私自身、ゼロから勉強をスタートし、3年8ヶ月と4回の受験を経て、ついに合格を勝ち取りました。その間、多くの遠回りや試行錯誤を重ねてきましたが、最終的に合格までに費やした具体的な勉強時間と、働きながらでも勉強時間を確保し続けるために実践した方法をお教えします。
ちまたで言われる「合格に必要な勉強時間」だけでなく、「実際に合格した一人の初心者」が辿った道のりを知ることで、あなたの勉強計画はより具体的になり、合格に大きく近づくはずです。ご参考にして頂き、ご自身の勉強時間の目安にして頂きたいです。
- 勉強を始めようと考えたものの今まで長時間勉強した経験がないんだよね
- 実際どうやって勉強時間を確保すればいいのか教えて
合格するまでに必要な勉強時間と、勉強時間を確保する方法を把握することにより、合格に近づくことが出来ます。電験三種合格までに必要な勉強時間と、勉強時間を確保する方法を知りたい方は最後まで読んで下さい。
1.初心者が電験三種に合格するまでの勉強時間

2021年6月16日から、Studyplusのアプリを使用していました。こちらのアプリで勉強時間を計測した私の勉強時間をご紹介致します。
- 「みんなが欲しかった!○○の教科書&問題集」(TAC出版)
- 「みんなが欲しかった!電験三種 ○○の実践問題集」(TAC出版)
- 「電験三種 ○○の15年間」(電気書院)
- 「みんなが欲しかった! 電験三種の10年過去問題集」(TAC出版)
※○○:理論、電力、機械、法規
本の名称は短縮
「みんなが欲しかった!○○の教科書&問題集」(TAC出版)⇒○○の教科書&問題集
「みんなが欲しかった!電験三種 ○○の実践問題集」(TAC出版)⇒○○の実践問題集
「電験三種 ○○の15年間」(電気書院)⇒○○の15年間
科目 | ○○の教科書&問題集 | ○○の実践問題集 | ○○の15年間 | 勉強時間 |
理論 | 69時間55分 | 81時間01分 | 181時間08分 | 332時間04分 |
電力 | 29時間43分 | 29時間43分 | 162時間25分 | 260時間38分 |
機械 | 62時間10分 | 62時間10分 | 202時間06分 | 315時間31分 |
法規 | 23時間52分 | 23時間52分 | 155時間17分 | 286時間02分 |
勉強時間 | 185時間40分 | 196時間46分 | 700時間56分 | 1194時間15分 |
その他、過去問題集の勉強時間
「みんなが欲しかった! 電験三種の10年過去問題集」(TAC出版)
勉強時間:264時間37分
全部の勉強時間合計:1458時間32分
※2021年6月16日~2023年3月26日の勉強時間です
また、電気の月刊誌である「新電気」や他の「過去問題集」など勉強しましたが、勉強時間を計測していないため算出していません。
電験三種の勉強は2019年7月頃から開始していますが、2021年6月15日までのデータはないため、こちらの勉強時間は省いてあります。
電車の中での移動時の勉強時間も含まれています。
コストパフォーマンスを考えると、4科目とも60点ぴったりで合格出来るのが良いのでしょう。しかし1問でも足りないと、また次回受験しなければなりません。
- 合格までの勉強時間は、1000時間を最低ラインとし、初学者は1200〜1500時間を見積もるのが現実的です。
- 「コストパフォーマンスを考えれば60点ぴったりで良い」という考えもありますが、試験当日にどのような問題が出題されるのか分からないという点では、合否は水物です。可能な限り多くの時間を費やし、合格の確率を上げることが、遠回りを避ける一番の近道です。
2.合格を勝ち取るための勉強時間を確保する方法

長時間勉強した経験がない方にとって、1000時間以上の勉強時間をどう捻出するかは切実な問題です。私はこの課題を克服するために、3つの視点から、徹底的に時間確保に取り組みました。
- 習慣化
- 強制力
- 競争
2-1.戦略的な時間設定で「合格確率」を上げる
勉強は、すればするほど合格する確率が上がるシンプルな努力ゲームです。勉強をした結果、合格する確率が下がることは、ほぼないと考えて良いでしょう。(今まで知らなかったことを知ったことによって、別の視点で捉えられるようになった結果逆にミスしてしまうこともまれにありますが、実力自体は上がっています)
目標から逆算した戦略的な時間設定で、確実に合格に近づきましょう。
①目標から逆算し「最低ライン」の勉強時間を死守する
1日の勉強時間 1000時間に達するまでのおおよその時間
1日の勉強時間 | 勉強日数 |
1時間 | 約3年 (約1000日) |
3時間 | 約1年 (約333日) |
私の場合は、合格した試験日(2023年3月26日)の約4ヶ月前から、追い込み期間として勉強時間を大幅に引き上げました。
- 勤務日:最低1日3時間以上を確保(朝5時起き、昼休みも活用)
- 休日:7時間〜10時間を確保
特に、勤務先に参考書・問題集を毎日持参し、お昼休みの休憩時間を利用して勉強することは、スキマ時間を活用する有効な手段です。ご自身にとって「何があっても守れる最低限の時間」を決め、それを「死守する」ことから始めましょう。
②感情に流されず「毎日必ず机に向かう」仕組みを作る
「勉強を習慣化すれば、あとは慣性の法則で続く」という話はよく聞きますが、仕事で疲れた日、やる気が出ない日は必ずあります。
そんな時、私は以下のルールを自分に課しました。
- 「やりたくない」時こそ、とにかく机に向かう:「1問だけ解く」と決め、無理やりスタートする。
- 「疲れていても、眠くても」毎日続ける:たとえ15分でも30分でも、「勉強しない日を作らないこと」を最優先にする。
1問解けば、慣性の法則と同じ原理で続けられ、むしろ勉強を止める方が難しくなると言った話を耳にすることがあります。しかし、実際はそんなことなかったです。
仕事で疲れ、勉強したくない時もあります。勉強をやりたくなくて嫌でも、無理やり机に向かっていました。
時には、眠くて集中できない時もあります。それでも毎日勉強していました。
慣性の法則とは
全ての物体は外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止を続け、運動している物体は運動し続けるという法則です。
2-2.Studyplusで「強制力」と「競争心理」を活かす
勉強時間を客観的に把握し、モチベーションを維持するために、Studyplusアプリの利用は非常に有効です。
① 勉強時間の「視覚化」と「目標設定」
- 電験三種の参考書・問題集を登録した後、ストップウォッチ機能で勉強時間を正確に測定し、記録を視覚化します。勉強時間を測定すると、Studyplusアプリに勉強時間が反映されます。
- 「1週間の勉強時間目標」を設定し、目標達成による自己肯定感と、未達を防ぐ強制力を働かせます。
② 勉強仲間との「競争」と「相互監視」
- アプリ内で電験三種を目指す他のユーザーをフォローし、勉強時間を確認できます。
- 「あの人も頑張っているから自分もやらなきゃ」という競争心理が働き、勉強時間の引き上げ効果が期待できます。
- 頑張っている姿を見せることで、自分を律する「相互監視」の環境を作ることができます。
3.まとめ

電気の勉強初心者の方へ。電験三種に合格するまでの勉強時間や、その確保方法について、具体的なイメージが湧いたでしょうか。
- 【合格に必要な勉強時間】 一般的には1000時間。初学者は1200〜1500時間を見積もるのが安全策。私自身は1458時間32分で合格。
- 【勉強時間確保の鍵】
- 目標から逆算した「最低1日3時間以上」の勉強時間を設定し、死守する。
- 感情に左右されず「毎日必ず机に向かう」習慣を徹底する。
- Studyplusなどのツールで勉強時間を「視覚化」し、モチベーションを維持する。
電気の知識ゼロからの合格は大変ですが、現実的な計画と継続的な努力によって、合格は十分に可能です。ぜひ本記事でご説明した方法を実践し、電験三種合格を目指して頑張ってください。
